『住塚山・国見山に山登り その6 日が暮れてきた・・』の続きです。
道を一本間違え、『屏風岩公苑駐車場』に戻るはずが、なぜか『屏風岩山頂』に登ってしまった。
『屏風岩山頂』に着いたのは、16時半。
もう日が落ち始めている。
これは、マジでやばい。
とりあえず私のペースだと遅くなるので、旦那と娘に先に行ってもらい、私は後ろから追いかける形をとる。
ひとりで山を降りながら考えたこと(笑)
娘と旦那は、声は聞こえるが、もうかなり先に行って、姿は見えない状況になっている。
あたりはだんだん薄暗くなってくるし、足元がもうかなり見えにくくなってきた。
山って本当に日が暮れはじめると、暗くなるのが早い。
また足をぐねると本気でまずいので、スマホを取り出して、スマホの明かりを足元に向けて照らしながら降りることにする。
そして、この状態でひとりきりだとつい色々考えてしまう(笑)
旦那とゆえだけなんとか駐車場までたどり着き、私がまだ山にいるうちに日がくれた場合・・と頭の中でシミュレーションしてみる。
とりあえず、ウエストポーチにお菓子はあるし、リュックの中にブランケットもあるから、とりあえず最低限の暖はとれるかな。
今晩は雨は降らない予報だったし・・万が一、暗くなって、動けなくなって、このあたりで一晩過ごしてもたぶん大丈夫。
・・・・・・
あ、でも、まずいかも。
水は旦那が持っている。
屏風岩山頂で別れるときにペットボトル一本、こっちにもらうんだった。
失敗したな・・
でも、寒いからそんなに水は飲まないだろうし・・一晩ぐらいならまあ、大丈夫かな・・
などと、考えていたが、あとで旦那に言ったところ、
「動物がでたらどうするの。」
とのこと。
そういえば、それは考えてなかったな(笑)
一瞬焦ったけど・・
私的にはかなりのスピードで降りたと思う。
ゆえや旦那はもっと早く降りている。
この時点では、周囲はまだ見えるものの、足元は、スマホで照らさないと、かなり危ないレベルの暗さになっている。
次の標識のところまで、暗いがなんとか歩けるぐらいの時間帯にたどり着いた。
そこで旦那も待っていた。
ここから先に行くと、私が迷うと思ったようだ。
ところが、その標識は、住塚山と国見山の山頂の方角と距離が書いている。
「もう、住塚山までいかないと無理か?」
などと旦那が言い出す。
「いやいやいや、無理だよ!絶対無理!」
今から山頂まで登っていたら、完全に日が暮れるし、もうそんな体力は残ってない。
ゆえだって、さすがに無理だって!
でも・・もう道もわからないし・・どうしよう・・
『マジでこのままだと遭難?』と真っ青になっていたら、暗くて見えにくかったが、標識のわきにもう一本細い道がありが、そちらに少し入ると、神社までの標識があった。
(このあたりはかなりうる覚えです。)
『若宮(だったと思われるがはっきりとは覚えていない)神社』と、神社までの距離が表示してあった。
確か『屏風岩公苑』の近くに神社があったはず・・
良かった!こっちだ!
この時は、本気で胸をなでおろした。
今から山頂に向かったら、本気で遭難コースになってしまう。
旦那の先導で神社の標識がさしている方向へ歩き始める。
このあたりで旦那は現在地がだいたいわかっていたようだ。
しばらくすると、朝、通った道に合流
朝、通ったところにあった標識と同じものだ。
もとの道に戻れた!
良かった!
あと300メートルなら、すぐだ。
ギリギリ、真っ暗になる前に帰れる!
いや・・写真で分かるように十分暗いんですけどね(笑)
ちょっとビビった
スマホで地面を照らしながら、急いで『屏風岩公苑』の方へ向かう。
旦那とゆえがちょっとだけ先に行き、私も後から歩いていると、がさっと、茂みで音がして、草が動いた。
動物がいる!
草で完全に隠れているので、小さめだろうが、私は怖くて立ち止まる。
旦那とゆえはそんなことに気づかずどんどん歩いている。
慌てて、旦那に、
「ちょっと待って!止まって!動かないで!」
「そこにいて~!」(必死(笑))
と、叫んでから、静かに速足で音のした茂みのそばを通り抜けた。
あー、怖かった。
姿は見えなかったので、草よりは小さい動物だと思われる。
だとすると、イタチとかリスとかの小さな動物で、それほど危険はなかったと思うんだけど、暗い山の中で『がさっ』っと音がするとそれだけで本当にびくっとする。
さっきビバークする時のことを色々考えていたが、このくらいでビビっていたら、山で夜に一人で過ごすなんて無理かも・・
なんとか『屏風岩公苑』に到着
そしてようやく・・出発地点の『屏風岩公苑』に戻ってきた。
「良かった~!戻れた~!」
と、大喜びする私と旦那。
ゆえはキョトン。
暗すぎて最初に通った『屏風岩公苑』とは気が付かなかったようだ。
本当に、本当に心底ホッとする私と旦那。
旦那は、両手を挙げて、
「スターウォーズの音楽が聞こえる~!」
と感慨にふけっていたので、
「猿の惑星だったらどうするの!?」
と、とりあえず返しておいた。
まったく・・リハビリ登山の予定がなんでこんなことに・・・!(笑)
ここが駐車場近くの『屏風岩公苑』だとわかると、ゆえも安心して、自由に走り回る。
・・あんた元気ね~
全員でトイレに行き、駐車場に向かう。
時間は、5時半近くになっている。
トイレに行っている間に本当に真っ暗になった。
無事下山できた記念にパチリ。
『屏風岩公苑』に着いたときは、まだ完全に暗くなる直前ぐらいだったのだが、この時点では夜と同じぐらいの暗さになっている。
あと、少し遅かった、本気でやばかったかも・・・
こうなると、ここにくる前に車の充電ができなかったのは、かえって良かったのかも。
あの時、15分充電して、今、降りてくるのが15分遅かったら・・本気で遭難していたかもしれない。
無事帰れて本当に良かった
車に乗ったら、私は、もうぐったり。
ゆえは、まず、お菓子をパクつく。
本当、よく頑張ったよね。
はい、もういいです。
好きなだけ食べてください。
そして、ゆえは、お菓子を食べながら、
「おんせんいくよね!?」
とのこと。
そんなに好き?
はい、行きますけどね・・・
とはいえ、予定していた曽爾高原&『お亀の湯』は、パス。
車の充電をここの近くのコンビニでする予定ができなかったので、残りの電池がギリギリ。
無理したら行けないこともないのだけど、もうこれ以上ハラハラドキドキするのはごめんだった(笑)
私と旦那だけだったら、もうこのまま家に帰ったのかもしれないけど・・娘は、温泉をすごく楽しみにしていて、本当に頑張って歩いたので、行かないというわけにもいかない。
帰り道の途中にある日産で充電して、夕ご飯を王将で食べて、その後、王将の近くにあったスーパー銭湯に行くことにした。
温泉から出て、車に乗ったら、ゆえは5分持たず爆睡。
そして、朝まで起きませんでした(笑)
はい、本当によく頑張りました。
お疲れさまでした。
一生忘れられない山登り
無事に帰れたけど、本当に一生忘れられない山登りになった。
あとで色々調べたら、あの道が間違えやすいこと、そして通行止めになっていることは、他の人のブログにちゃんと載っていた。
事前にきちんと調べておけば、大丈夫だったのにな・・・
本当に綱渡りで、無事に帰ってこれたような気がする。
あれ以上何かトラブルがあったら、本当にビバークしていたかも・・
旦那は、
「これから日帰りの低い山でも、ヘッドライトを持っていこう。」
と、言っていた。
遅くても15時過ぎには、駐車場に戻れる予定だったからな~
旦那は、最悪、私が降りてこなければ、ゆえ抱っこしてでも、とにかく降りて、ゆえを車の中で待たせて、車にあるヘッドライトをしてから、私を迎えに行こうと思っていたらしい。
それにしても、ゆえが途中で座り込まず歩いてくれて良かった。
ゆえも、歩かないとどうしょうもない、とわかったのかな(笑)
とにかく無事に帰れて本当に良かった。
低い山でも遭難するときは遭難するんだな、と思った出来事でした。
ちなみに、まっすぐ下りたら、『屏風岩公苑』だったけど、『通行止め』になっていてやむなく『屏風岩山頂』方面に進んだ道。
あそこをの『通行止』を無視して下りたら『屏風岩公苑』に行けたかも、と旦那に言ってみたら、そういうのが遭難、死亡事故の原因になるとのこと。
行ってはみたが、通れない、戻ろうにもなかなか戻れない、とやっていて日が暮れて遭難するんだとか・・・
なるほど・・・
山は暗くなると本当に『歩けない』と実感しました。
暗くなっても歩ける、住宅街などは本当に違うわ。
(いや、頭ではわかっていたんだけどね・・)
次に山に行くときは、じっくりと情報収集をして、装備も備えていこうと思います。
本当に無事に帰ってこれて良かった~(笑)