乾燥する季節がやってきた
娘は、冬になると、すぐに皮膚がカサカサになる。
小学生になって、まだマシになったが、幼稚園に入る前などは、ちょっとでもワセリンを塗り忘れると、すぐにほっぺたがかさぶたになるほどだった。
幼児期ほどではないが、今も、気をつけないとすぐにほっぺたや手がガサガサになってしまう。
前は、ワセリンを塗るのも嫌がっていたが、最近は、塗らないとカサカサになると自分でもわかってきたのか、渋々ながらも自分で手やほっぺたにワセリンを塗るようになってきた。
だけど、問題なのは、唇だった。
私が使っているメンソレータムのリップクリームは、カサカサが治るという意味においては、最強なのだが、独特のにおいがするので、娘は嫌がる。
まあ、あのにおいは、子供は嫌がるよね。
効くんだけどな~(笑)
仕方ないので、ほっぺたにワセリンを塗るついでに、唇にもワセリンを塗っていた。
とはいえ、唇にワセリンもどうかと思うし、子供用のリップクリームを使わないとダメかな・・となんとなく思っていたのだ。
すると、先日、ショッピングモールへ行ったときに、たまたま可愛いリップクリームを見つけた。
可愛いと言ってもリップクリームの入れ物に可愛い絵があるだけなのだが、娘は見た目が大事(笑)
効能の方を重視したいところではあるが、娘が喜んで塗るように可愛いリップクリームを選ぶことにした。
リップクリームに大喜び
娘をリップクリームを売っているところに連れて行き、
「これ、どう?」
と聞くと、
「これなに?」
と返ってきた。
そっか~
リップクリームを見て『リップクリーム』とは、まだわからないか(笑)
「リップクリームって言って、唇がカサカサしているなって時に、口紅みたいに唇に塗るんだよ。」
と言うと、目を輝かせる娘。
「かう!ぜったいにかって!」
娘は、元々私よりおしゃれが好きだし、私が化粧品に興味を持っている。
私の真似をして、ティッシュを濡らして、ほっぺに塗る真似をしていたのは数日前の話(笑)
幼稚園時代は、同じクラスのお友達がしているのを見て、『マニキュアをしたい』と言ったぐらいだ。
(やらなかったけどね。)
ショッピングモールに飽きて、
「くるまにもどりたい!」
と、言っていた娘だが、リップクリームで急に元気を取り戻す。
気に入ったリップクリームを買って、急に元気になる娘。
椅子に座らせて、こうやって塗ると教えながら唇にぬってあげる。
やっぱり子供用だけあって、かなり甘い香りがして、本人も、
「わあー、いいにおい!」
と、言って、喜んで塗っていた。
うん、思わず舐めたくなってしまう香りだね(笑)。
リップクリームを手に入れたときは、本当にうれしかったようで、ずっとニコニコしながらポケットに入れたリップクリームを出したり入れたり・・
パパのところに行って、自慢げに見せていた。
そして、リップクリームを塗って10分も立たないうちに、
「ねえ、くちびる、かわいちゃったみたいだから、またぬっていい?」
と、何度も言う。
好きにさせていたら、何度もポケットから取り出して、自分でたどたどしい手つきで塗っていた(笑)
鏡を見つけると、リップクリームを手に持って、顔の横に持って行き、ニコニコしながらポーズをとっていた。
うーん・・女の子だな~(笑)
ポケットに入れっぱなしで忘れるんじゃないかと思ったが、そんなこともなく、家に帰ってからもずっと手に持っている。
しまいには、お気に入りの入れ物に入れて常に持ち歩いている。
そこまで気に入りましたか(笑)
ここまで喜んでくれると買ったかいがあるな~
リップクリームをつぶして大泣き
そして、事件は翌日に起きた。
昨日と同じく、娘は、朝からリップクリームを持ち歩いていた。
テレビを見る時もそれを手に持っていたが・・しばらくすると、半泣きしながらこっちにやってきた。
「ママ~、こんなになっちゃったの・・!」
見るとどうやら、蓋をかぶせるときに、気づかず反対にかぶせて、リップをつぶしてしまったらしい。
私も昔、口紅で、急いでいる時に、使った後あげたまま蓋をしてしまい、口紅がつぶれてしまったことがあった。
そんな感じだろうな~
テレビを見ながらリップクリームをいじっていて、蓋をする時に、間違えてしまったんだろう。
とはいえ、これはもうどうしょうもない。
先を整えて使えるようにはしたが・・当然元の形とは違う。
「これ以上どうようもないわ。」
と、言うと、涙ボロボロこぼして大泣き。
これでも使えるんだけど、それではダメらしい。
形を整えたら、こういう感じになったので、まだ十分使えると思うんだけど・・
まあ、一番上まで、出さないとリップがでなくはなったけど・・
リップブラシを持ってきて、
「ほら、大人みたいにこれで塗ったら?」
と、言ってみたがそれもダメ。
「これでも使えるって。」
と言うが、
「まえとぜんぜんちがう!」
「おねがい!おなじのかって!」
「きょう、かって~!おねがい、きょうかって~!」
「なんでもするから、おねがい!」
と、言ってママやパパに抱き着いて大泣き。
めちゃくちゃ喜んでいたから気持ちはわかるけど・・
「これでも使えるから。ほら、形を整えたから使ってごらん?」
というが・・そういう問題ではないらしい
本当に泣いて泣いて、過呼吸になりかけるぐらい泣きわめいた。
うーん・・
本来は、買ったものを壊した(使えるから壊したわけじゃないけど・・)からと言ってすぐに買うというのは教育上良くない。
それにまだ使えるし・・
とはいえ、昨日から本当に肌身離さず持って、喜んでいたから、ショックを受けるのもわかる。
1時間近く・・(もう涙は止まっていたけど)しゃくりあげながら、泣き続ける。
どうしようかな~
値段的に300円しないぐらいだし、買ってもいいんだけど・・
まだ使える上に、自分で壊したものをすぐ買うのもよくない気がする。
でも、ここまで大泣きしながら頼むというのそうそうないし・・
本当にめちゃくちゃ喜んでいたから、気持ちはわかるし・・
私と旦那も困って、顔を見合わせる。
どうしよう・・
作戦を考える(笑)
まあ、甘いかもしれないけど、私も旦那も買ってあげようかな、という気になっていた。
ここまで本気で大泣きされると・・
でも、大泣きしたから『じゃあいいよ。』と、買うというのも・・と思っていたら、ちょうどうちの親から電話がかかってきた。
ナイスタイミング。
ゆえを旦那に任せて、私は別の部屋で話をして、現在の状況を説明する。
親から買うのは教育的によろしくないが、じーじばーばが買うなら話は別。
事情を話して、親に頼んで、親から買ってもらうことにした(笑)
娘のところに電話をしながら戻り、大泣きしている娘に電話を替わり、私が通訳しながら話をする。(泣きすぎて、声がちゃんと出ていない状態)
「じゃあ、ばーばが買ってあげる。今日一緒に買いにいこうか。」
と、言われて、ピタッと泣き止む娘。
ホッとしたのもつかの間、
「きょうじゃなくてもいい。」
と、言い出した。
???
あれだけ、『今日、買って!』と言っていたのに・・
とりあえず、親にお礼を言って、また次に会った時に・・と言って電話を切る。
『リップクリームは、また手に入る』ということで、少しは落ち着いた娘だが、今度は、私が意味がよくわからない。
今日じゃなくてもいいの?
どういうことなんだろう?
てっきり、今から一緒に買いに行く、と言うと思っていたのに・・
娘の気持ち
泣き止みはしたが、1時間近く泣いていたので、まだ過呼吸気味の娘。
お茶を飲ませて、2人でお布団のところに行き(広縁に干していた(笑))、話を聞くと、
「ママにかってほしいの。」
「ママがかってくれたものがいいの。」
とのこと。
同じものであっても、私が買わないとダメらしい。
「ママが買ったのと同じものをばーばが買ってもダメなの?」
と、聞くと、うんとうなづく。
「ママがかってくれたから、すごくうれしかったの。」
「ママじゃないとダメなの。」
「ママがかってくれるおなじものがいいの。」
とのこと。
・・・・・
そういうことですか。
そういえば・・よく考えてみれば、ある程度ものがわかるようになってから、私が娘に買い与えたものってあんまりなかったかも・・
洋服や靴下などの日用品以外では、欲しがったものなどは、あえて『パパ』に買ってもらったり、じーじばーばに買ってもらったりと・・
クリスマスや誕生日には『パパとママから』と言って渡すのだが、それもゆえからしたら『パパから』になっていたのかもしれない。
パパに『ありがとう』を言わせていたし・・
今回は、特に女の子の『おしゃれ品』なので、ママと一緒に選んで買った、というのがうれしかったかもしれない。
うーん・・・こうなると買ってあげないとダメだろうな(笑)
いや、まだ十分使えるんだけどね。
まあ、お出かけ用と家用とふたつ持っててもいいでしょう(笑)
甘いかな~、というのは自覚しているんだけど・・
ここまで言われるとつい・・
今回は特別で・・いいかな~、と思ってしまう。
様子を見て、来週にでも同じものを買おうかな・・